IIJmioはDocomoと遜色ない ― MVNO回線(b-mobileとIIJmio)の実効速度比較

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スマホの維持費を安くるるために MVNO 回線の IIJmio「高速モバイル/D」を導入しました。実効通信速度を測定してみたところ、docomo の回線と遜色ない速さである事を確認しました。しかし比較対象とした b-mobile の回線速度は、明らかに IIJmio や docomo よりも遅いことが分かりました。

スマホを使うには、パケット通信料が定額になるオプション契約が必須です。でも、これまでの感覚からすると、月々 5000 円越えのパケット通信料は痛い出費です。そこで色々制限を加えることで月々のパケット通信料を安くあげる MVNO 回線を導入する事にしました。

通信料を安くするには制限が必要

MVNO 回線のプランには色々な制限がありますが、ほぼ共通しているのは通話が出来ないということです。通話に関しては、未だにケータイも持っているので私は無くても全く問題ありません。どうしても必要であれば、[050PLUS][1]のような IP 電話アプリを導入して通話する事も可能なようです。

料金がもっとも安くなるのは、通信速度を制限するプランです。この代表例は、[イオンの 980 円プラン][2]です。速度を制限するプランは、最高速度を約 100Kbps に制限することで月々約 1000 円に抑えるのが一般的です。このプランを紹介する Web や雑誌の記事では、Twitter やメールなど文字中心のアプリであればそれほどストレスないという感想が書かれています。しかし、今回速度テストで実効速度約 300kbps の回線を使ってみましたが、常に通信完了を待つ感じでかなりストレスを感じました。

もっとも一般的な MVNO 回線のプランは、通信速度は制限しないが月の通信量を 1GB に制限する約 3000 円のプランです。ただし通信速度に制限は無いと言っても、それは 3G 通信での話で LTE サービスは使えないものがほとんどです。このプランには、[Biglobe 3G のデイタイムプラン][3]という使える時間帯も制限することでさらに安くできるプランもあります。

私の通信量は、だいたい月に 200MB から 300MB 程度でした。動画をダウンロードして見ることはありませんが、アプリのダウンロードやアップデートなどを含め特に節約を意識しないで使ってもその程度です。よって月に 1GB であれば不足する心配は全くありません。むしろもっと容量を制限して安くしてほしい位です。

通信速度の制限は耐えられないので IIJmio の「高速モバイル/D」を導入

通信速度を制限するプランは、いくら安いと言ってもスマホの便利さ・楽しさの一部を我慢する必要があるので、速度は制限したくありません。そこで通信速度は制限しないが通信量が 1GB までという MVNO 回線のもっとも一般的なプランから選ぶ事にしました。

夜はパソコンを使うことがほとんどなので、当初は[Biglobe のデイタイムプラン][3]にしようと思ったのですが、人気すぎて新規受け付けが停止されていたので諦めました。そうしたところ[IIJmio の「高速モバイル/D」][4]というプランの評判が良い事を知りました。

「高速モバイル/D」の特徴

速度制限無しを謳うプランでもユーザ数が多いと実効速度が遅くなってしまいますが、IIJmio は他の速度制限無しのプランよりも実効速度が速いということです。さらに速度制限のあるもっとも安いプランにしておいても、クーポンを購入することで 100MB 単位で速度制限を無くせる。また 3G での通信だけでなく LTE での通信にも対応し、こちらも速度制限を解除できる。また MVNO 回線の契約でも 2 年間縛りがあったりしますが、IIJmio は契約した次の月末までという非常に緩い縛りなのも特徴です。

そこで[IIJmio の「高速モバイル/D」][4]のミニマムスタート 128 プランに追加クーポンを足すのが一番良さそうに思えました。ただし実際には、初めから 1GB にクーポンが付いているファミリーシェア 1GB プランを契約しました。ファミリーシェア 1GB プランは、SIM カードを一契約で最大 3 枚発行してもらえるのも特徴です。

IIJmio に申し込みから 4 日で SIM カードが到着

IIJmio は、申し込みから SIM カードが届くまでに少し時間がかかります。私の場合は、4 月 1 日(日曜日)の夜に配達日の指定無しで申し込んだところ、SIM カードは 4 月 5 日(木曜日)に届きました。配達日の指定をする場合は、申し込みの一週間後以降の日付を指定できるようです。例えば 4 月 1 日に申し込んだ私の場合は、配達日を指定すると最速で 4 月 7 日でした。また iPhone などに使われている microSIM カードを選択すると、配達が標準 SIM カードより 2,3 日遅くなるという注意書きがありました。

SIM カードが届いたら送られてきた SIM カードをセットして説明に従ってアクセスポイントを変更するだけで、当たり前ですが普通に通信する事が出来ました。

ただし一部の端末では電波の強さを示すアンテナアイコンが表示されず、常に圏外と認識される問題があるとのことです。実際私の Galaxy NEXUS(SC-04D)でも常に圏外表示になっています。圏外表示になるのは気分的には良くありませんが、通信には問題ありません。この問題は、root 化すると解消できますが、とりあえずは無視します。

「高速モバイル/D」の通信速度は?

MVNO サービスでもっとも気になるのは、通信速度です。親回線よりも遅くなるのは仕方が無いとしても、できるだけ速いに越したことはありません。実際に MVNO 回線を使っての体感的には、IIJmim と docomo で通信速度に差を感じることはありません。ただし[MVNO 回線を使ったサービスの老舗 b-mobile の 1GB プラン][5]を比較として試してみましたが、こちらは docomo 比べて遅いことがハッキリと体感できました。

実際の通信速度はどの程度なのか、実効通信速度を簡単に計測してみました。通信速度を測定するアプリもありますが、今回は[BNR スピードテスト][6]を使用しました。[BNR スピードテスト][6]で各回線の通信速度を三回ずつ最高速度を測定し、最高速度の平均を比較しました。