org.kde.klauncher5 was not provided
Ubuntu 15.10 にアップグレードしたらkdenlive
でクリップを追加しようとすると「The name org.kde.klauncher5 was not provided by any .service files」というメッセージが表示されてファイルを選択できなくなった。解決には kinit パッケージをインストールする。
(2015-10-15)この問題は、kdenlive が依存している kio の問題であった。bug report を送った直後に同じ内容の bug reportが提出され問題は修正された(注7)。
いくつかの動画の編集ソフトを試したところ、私には kdenlive がしっくりきました。kdenlive は名前からわかるようにデスクトップ環境 KDE(注1)のアプリケーションです。Ubuntu は別のデスクトップ環境である GNOME(注2)が標準ですが、KDE アプリケーションも問題なく使用できます。(注3)
最新の Ubuntu は Ubuntu 15.04(vivid)ですが、まもなく Ubuntu 15.10(wily)が公開される予定(注4)です。そこで一足早く 15.10 を試してみようと Ubuntu 15.04 から Ubuntu 15.10 beta にアップグレードしたら kdenlive にエラーが発生するようになってしまいました。
Ubuntu 15.10 で kdenlive に問題発生
編集したい動画ファイルは「Project」メニューの「Add clip」を選択して、表示されるダイアログでファイルを選択します。しかし Ubuntu 15.10 にアップグレードしたら次のエラーが表示されて動画ファイルを追加できなくなってしまいました。(注5)
プロセス klauncher と通信できません: The name org.kde.klauncher5 was not provided by any .service files を開始できませんでした。
kinit パッケージが必要
誰か同じ問題にぶつかって解決策がないかとエラーメッセージ「org.kde.klauncher5 was not provided by any .service files」をキーワードとしてググったところ、Ubuntu のバージョンは違うもののぴったりなページ(注6)が見つかりました。
この Menachem さんによるとklauncher
は kinit パッケージに含まれており、このパッケージをインストールすれば解決するとこのことでした。
そこで次のように kinit パッケージをインストールしました。
$ sudo apt-get install kinit
するとクリップの追加で表示されていたエラーメッセージがなくなり、動画ファイルを選択できるようになりました。
また kinit の他に kio パッケージが必要だった(注6)とのことですが、dpkg -l|grep kio
してみたところ、kdenlive をインストールした時に kio パッケージがインストールされていました。
参照
- KDE –Wikipedia
- GNOME – Wikipedia
- KDEとGNOMEのアプリケーションは共存して使用することができます。ただし同じデスクトップ環境間では可能なファイルのドラッグ・アンド・ドロップによる受け渡しなど連携はできないかもしれません。
- Ubuntu 15.10(wily)は、2015年10月22日公開の予定です。Wily Werewolf Release Schedule
- kdenliveで動画ファイルを追加できなくなったのはUbuntu 15.10のベータ版での話です。バグレポートも送っているので、この問題は公開までには修正されていると思います。
- Problem with KDE programs after upgrading to 15.04 – ask ubuntu
- 後から提出されたbug reportはすぐに修正されて、私のbug repotが放置ってなんだか悔しい。分かりやすく書いたつもりだけど、レポートのフォーマットに則している方が強いな。